事業期間:2016年度〜2020年度

2020年5月13日 (水) │ ボイス学生インタビュー:結果を追い求めず課題解決の過程を学ぶ【ビッグデータ・AI分野】

新宮裕章さん 大阪大学 工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目 情報システム工学コース 3年
西村 涼太さん 和歌山大学 システム工学部 システム工学科 吉野研究室 3年
(注:所属・学年は 2020年3月時点のものです)

-実際に行なったこと

西村さん:実在するスーパーマーケットの4年分の販売データを使って将来の需要予測を行うという課題に取り組みました。課題解決は6名で構成されるチームで行ないました。今年度は、全体で12チームでした。チームメンバーは所属する大学がなるべく別々になるようにと講師の先生方が組んだものです。
新宮さん:機械学習のアルゴリズムの選択する役割と商品の特性を考慮した学習モデルやデータの精査を行う役割に大きくわけました。これ以外にもプロジェクトの進捗を管理する担当や情報共有の環境を整備する担当を置きました。

-enPiTを受講した理由は?

新宮さん:大学からのガイダンスでenPiTの存在を知りました。大学の講義だと座学中心ですが、実践形式で機械学習について学べるという理由で受講を決めました。
西村さん:私も大学のガイダンスがきっかけです。4月というモチベーションの高い時期行われたことや、クラウド、ビッグデータ、AIという興味の湧くテーマだったので受講を決めました。ガイダンスでは、グルームワークや他大学との交流という点が強調されていて、それも選択の理由でした。先輩に伺うと、年々、内容が濃くなってきているとのことです。

-enPiTで不安に思っていたこと?

新宮さん:プログラミング経験が十分ではなかったので、その点が不安でした。
西村さん:技術的な専門知識が他の大学に比べて十分にはなかったので、果たしてついていけるのかが気になっていました。

-enPiTの受講中の様子は?

西村さん:前半は講義や合宿でメンバーが集まる機会が多かったのですが、後半はSlack、LINE、メールなどを使って分散環境での作業(分散PBL)となりました。どんなツールを使うかはチームによって違っていました。
新宮さん:分散PBLは、学生だけで課題に取り組むという方針の元で行われました。もちろん、先生に質問をすればきちんと回答をしてもらえましたが、できるだけ自分たちでやりましょうということですね。
西村さん:夏合宿の時にチームの再編成が行われました。なるべくいろいろな学生と交流して、マンネリ化を防ぐという意図があったと聞いています。夏合宿は本当によかったですね。泊まり込みでメンバーといろいろな話ができました。「結果を出すことがこのコースの目的ではない。課題解決の過程も重視する」という言葉も印象に残っています。
新宮さん:正解がどこにあるのか、正直手探りで進めていたこともあり、手応えが最後まで掴めませんでした。
西村さん:思い通りにはなかなか進まなかったです。一般論としてこのアプローチの方が良い精度が出るはずなのに、結果的には別の方法の方がよかったとかいうことはしばしばありました。

-自己評価は?

新宮さん:100点満点です。できることはすべてやりましたし、メンバーもたくさん意見を出してくれました。最終発表会では優勝することができました。運もついていたわけですが、需要予測の精度、プレゼンテーションやチームの雰囲気に対する投票結果に基づいて評価いただいた結果なので満足しています。
西村さん:90点です。まだまだチームとしてやれることがあった気がします。もっと、お互いに意見をだせることがあったと感じています。

-どんな点が役立つ?

新宮さん:大学院に進学する予定ですが、作業の計画から実行までの一連のプロセスを進めるにあたってさまざまな知識が得られました。大学院での研究を進めるにあたってきっと役に立つと思います。特に、会議のファシリテーョンに関しては得られるものが多かったですね。
西村さん:私も同様です。会議前の準備の重要性を実感しました。準備不足で臨むと会議の進行も円滑に行えません。

-後輩へのアドバイス

新宮さん:チームとして何かを成し遂げたい、機械学習に興味をもっている、実践的に学びたい、そういう要望を持っているのであれば本当におすすめのコースです。
西村さん:他大学の学生との交流も特長です。こういう機会はなかなかありませんし、学生でいる間にこのような経験ができるのは貴重です。就職にもきっと役に立つことでしょう。


Image1

新宮裕章さん 大阪大学 工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目 情報システム工学コース 3年


Image2_4
西村 涼太さん 和歌山大学 システム工学部 システム工学科 吉野研究室 3年